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手取り早く、海外へ自社製品を

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日本国内市場は縮小

内需低迷によってデフレとなっているのか、デフレであるから内需低迷なのか。。タマゴが先かニワトリが先かではないですが、政府が公言する内需拡大は未だ叶っていないのが現状です。

日本国内市場の縮小に危機感を感じた大手企業は、相次いで海外M&Aを仕掛け、買収を成長戦略の柱とすべく戦略を練っています。

しかし、日本の大部分を占める中小企業の中で、このような戦略を取れている企業はどれくらいあると思われますか? 「売れない、売れても儲からない」日本の市場でいかに工夫して事業を行うかを考えている企業のほうが圧倒的に多いのです。

海外進出

このような情勢の中、M&Aとまではいかなくとも海外市場に目を向ける企業は従来からたくさんおられると思います。企業として海外進出する場合、海外進出成功のポイントは、

・進出目的の明確化 ・現地パートナーの見極め ・入念な事前調査

であります。準備段階で進出計画と予備調査、現地調査を入念に行う必要があります。JETRO(日本貿易振興機構)によると、企業の主な海外進出目的は

・市場の開拓

・生産コストの削減

・取引先からの要請

・部品,商品の調達

・新規事業立ち上げ

・豊富な人材の活用

であり、これらの理由について深く掘り下げてから進出計画を作成していくことになります。もし、あなたの企業がこのようなニーズを持っておられるのならば、JETROに相談されてみてはどうでしょうか。

日本と海外のB2Bビジネス

海外に拠点を設けるのは資金的,時間的,体力的に非常に負荷がかかります。「そこまでするのは・・」と考えられる企業は多いでしょう。
「それでも海外に向けた販路拡大を行いたい」と思われる企業におかれては、多くが国内,海外にて開催される展示会、商談会に出展され、パートナーを探されているのではないでしょうか。

たとえば、毎年幕張メッセで行われる『FOODEX JAPAN』はアジア最大級の国際食品・飲料展で、国内,海外のバイヤーと直接出会える有用な機会を与えてくれます。
国内1,303社、海外1,979社(2017年実績)の出展社数で 来場登録者数は82,434名、海外からの来場者数は10,371名、来場者の約80%が製品の購入に関与したポジションの人であるというデータがあります。
非常に効率的で、かつ その場で商談もできるとなれば利用しない手はないと思います。

しかし、出展についてはデメリットもあります。

ブースを出すのにコストがかかること(先述のFOODEX JAPANであれば、1ブース30万円程度です)、担当者を常に配置しておく必要があること、搬入搬出費用や人件費コストなども負担する必要があることなどです。
開催期間も決まっていますので、商談がうまくいって、コストを補って余りあるほどの商売に繋がれば問題ないのですが、費用対効果を考えながら出展する必要があります。

ネット上で出展するという選択肢

実は今回お伝えしたかったのは、そんな選択肢もあるということなんです。

たしかにB2Cのプラットフォームは多くありますが、B2Bのプラットフォームはそんなに多くありません。
そのような中、アリババが行っている製造業,卸売業の中堅・中小企業向け海外販路開拓サービス「アリババドットコム」が最近話題になっています。
インターネット上のプラットフォームに世界各社が自社の展示場を継続して持つイメージですね。

「アリババドットコム」では7,700万人以上の各国各企業バイヤーが登録されており、常に取引先を探しています。主要な展開地区は240ヵ国以上。欧州33% 北米24% アジア18% 中南米14% 出展各社の掲載商品数には上限がなく、成約手数料などもかかりません。先述の展示会とはバイヤーの数なども比べものになりませんね。

現在加入している3,000社以上の日本企業会員のうち約半数は海外未経験から始めており、約7割が1年以内に取引先を獲得しています。

当然デメリットも

当然メリットばかりではありません。まず、加入すると月額の手数料がかかります。
サービスのレベルによっても違いますが、年間でみると年4回くらいは『FOODEX JAPAN』にブースが出せるくらいだと思います。(搬入搬出費用や人件費はかかりませんが)

まあ、コストは24時間365日出展していると考えれば、また人を海外に派遣することを考えても安いかもしれません。

しかし、費用よりも気をつけておきたいのは相手企業との商談、決済等についてです。

アリババより日本語でのサポートも少しはあるようですが、基本は直接相手企業との商談を行うことになりますので、少なくとも英語が話せ、交渉できるレベルの人材が必要です。(アリババドットコム上では英語でやりとりすることになるようです)

また、今のところ決済システムは無いとのことなので、外貨の受取口座や送金対応、必要とあれば銀行の為替予約枠なども独自で確保する必要があります。
しかし、これらは通常の展示会を通じて海外バイヤーと契約した場合なども基本的には同じですね。つまり、海外企業との取引ができる環境にあるのならば、手軽に海外販売先を見つける(購入先もありですね)ひとつのツールとなりえるサービスです。

今後こういったプラットフォームは増えてくると思いますので、うまく活用したいですね。

 

 

 

テイクオフパートナーズ代表
MBA
2級知財管理士
2級ファイナンシャルプランナニング技能士

西谷 佳之

 

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

他各種ビジネスセミナー、個別コンサルタント等を賜っております。

過去講演題目(抜粋)

・スモールベンチャーファイナンスのリアル
・ドラマ「陸王」から紐解く 経営ビジョンが叶える会社の生き方
・オープンイノベーション推進におけるクラウドファンディングの活用について
・銀行から融資を受けるポイントとは
・財務分析の勘所
・女性のためのクラウドファンディング
POC手段としてのクラウドファンディング
・クラウドファンディングと社会的インパクト投資
・資金調達ツールとしてクラウドファンディングの使い方
・起業家がクラウドファンディングで出来ること
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大阪府出身。神戸大学大学院経営学研究科修了(MBA)。大学卒業後、地方銀行で約30年間勤務し、1000社以上の中小企業と関わる。支店長として約10年間勤務し全店舗表彰店とする。その後、大阪大学産学共創本部で大学発ベンチャーの創生に携り、ベンチャー2社に経営参画。同時にテイクオフパートナーズを設立し、中小企業の成長をサポート。現在は女性の社会進出を支援することを目標に株式会社エオストレを立ち上げ、女性の健康課題に取り組む傍ら、ファイナンスや起業支援を中小企業に提供している。

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