MBA ファンディングアドバイザー 西谷佳之

金融機関経験を活かした中小企業の創業・経営支援

事業計画 経営

これからの税理士に求められるもの ~税理士への不満アンケートから~

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あるコンサル会社が行った、税理士を替えたことがある経営者を対象にその理由をアンケート調査したところ、

1位「サービスが不満 49%」
2位「コミニュケーション不足 34%」
3位「価格が不満」

となったようです。

私の周りにも、税理士に対する不満をおっしゃる方が多くいらっしゃいます。
何故替えないのですか?とお聞きしたところ
「父の代から見てもらってるし」
「決算書が変わるのめんどう」
「良い税理士知らないし」
といった答えられる方が多いですね。

では、何故みなさんは税理士に不満をもっておられるのでしょう。

アンケートの結果から推測すると、おそらく税理士の仕事に対する誤解があるような気がします。

税理士の仕事とは

税理士の主な仕事は、[税務代理][税務書類作成][税務相談]です。これらは、税理士だけが出来る独占業務です。

確定申告の書類を代理作成して、申告することや、個人や中小企業を中心に税金の相談を受けたりすることですね。

少し横道に逸れますが、税理士と公認会計士との違いについてもよく聞かれます。

会計士の仕事とは、[監査証明業務]です。

企業が作成した貸借対照表や損益計算書が適切に作成されているかをチェックし、結果を報告する仕事で、上場やそれに準ずる企業では、監査が義務付けられています。

実は税理士と公認会計士の仕事は全く違うものなのですね。

しかし、公認会計士は税理士登録すれば誰でも税理士になれたのです。
(平成29年4月以降は、法改正で一定の研修が必要になりました)

なので、税理士の勉強をしておられなくても、両方の免許を持っておられる方も多くおられます。

そのほか、社労士弁理士コンサルタント などそれぞれ専門が違うのです。

みなさんがお聞きになりたいこと

みなさんが税理士にお聞きになりたいこととは何でしょうか?

よく、相談に乗ってもらえなかった 明確な答えがなかった といった声をお聞きします。

しかし、前述した通り、税理士の仕事は規定上限られています。

イメージ的に

たとえば、レーシングカーをイメージしてみましょう。企業がレーシングカーですね。操縦者はもちろん社長です。スピードが利益としましょう。もっと利益を出そうとしたら、何が必要なのでしょう。

レーシングカーで言うと、税理士は燃料系統の部分を見ています。
つまり、もっと燃費を良くするにはどうしたら良いか。燃料=税金です。
税金を減らす為に、

「急発進急停車を50%削減してください。」
「ギアチェンジをこういうタイミングでしてくだされば、使う燃料は減ります。」

といったアドバイスが専門なのです。決められた条件(ルール)の中で、その効率化をアドバイスする仕事ですね。

しかし、他にも聞きたいことは沢山ありますよね。エンジンの馬力や燃費を変えれないか?タイヤを太く出来ないか?

エンジンを変えたり、タイヤを変えたりすること。これはイメージ的にどちらかといえば財務上の事になります。
税理士は税務上のこと、つまり国で決められた税金ルールの運用が得意ですが、財務上の事は専門ではありません。

売掛金の増減や借入金の増減といった財務上の形を変えることは、どちらかといえば、会計士や銀行員の方が専門ではないでしょうか。

つまり、レーシングカーで言えば、流れている燃料の増減に関わる部分と、形のあるハードの部分で専門が変わります。

また、走る方向や乗り込む人数、車体の大きさなどを決めるのは経営者であって、それらのアドバイスは経営コンサルタントになると言うイメージです。

ご質問されることが、税理士の専門でない場合、回答に頼りなさを感じることはあるかも知れませんね。

税理士は変わっていく

これらは、一般的な資格の範囲からの話であって、財務アドバイスや経営アドバイスが出来る税理士もいくらでもいます。

また、近年、税理士業務はAIに置き換わると言われています。

数字を入力するだけの税理士は当然仕事が無くなるでしょう。

すでに、free と言うクラウドのサービスも出ていますね。無料部分でもかなりの事が出来ますし、申告も当然出来ます。機械学習機能も入っており、伝票やレシートの読み込みもどんどん早くなってきますね。

こういった動きからも税理士はコンサルタント機能を持たないと、今後仕事が減ってくることは間違いないでしょう。

すでの付加価値のある税理士(事務所)ですと、経営コンサルティング融資・助成金サポートキャッシュフローサポート、などもおこなっておられます。

税理士は人数が多く、競争が激しいので、価格も安くなってきています。その中で優秀な人材を確保することすら難しいと聞きます。

実際に、大きな事務所で、代表の先生は素晴らしいのですが、担当者が全くわかっていなくて、あらぬサポートをされ大きな損失を負ってしまったと相談されたこともありました。対応をされるのが誰かというのも大事なポイントですね。

たしかに千差万別、いろんな税理士がおられます。

だから、みなさんのニーズに合った税理士は必ずおられると思います。

私のMBAの同期の中にも税理士の方は何人かおられました。意識の高い税理士の方はたくさんおられると思います。

税理士との出会いも重要

税理士をなかなか変えることができないという方もたくさんおられます。

その理由として

・先代から見てもらっているから

・紹介してもらった人だから

・やり方を変えるのが面倒だから

・税理士の探し方がわからないから

といった声を聞きます。

しかし、本当は会社として方向性が変わったとしたら、やりたいことが変わったとしたら、パートナーも変わっていくのではないでしょうか。

やってもらいたいことをきんんと話しして、それを受け入れてもらえるなら続けていただき、方向が違うなら、袂を別つことが必要ですね。

けっして、人情だけで判断はしないことです。今までの税理士との関係もありますが、それ以上に従業員や会社のことを考えて、どちらがメリットがあるかを見極めることも経営者としては必要です。おたがいビジネスなのですから。

税理士を探す

税理士を探すことは、本当に難しいと思います。
税理士を探すには

・ネットで口コミをみる

・ホームページをのぞく

・市役所や税理士協会が主催する無料相談会などに参加する

・税理士協会や青色申告会などに紹介を依頼する

などがありますが、どの方法を取るにしても、お会いして、きちんと望むべきことを伝え、
その上で判断することが大事です。できれば何人かにお会いできれば良いと思います。

大手事務所などでは、実際お願いすると、代表の税理士の方は全く見えず、部下の税理士の方が担当者としてお越しになるケースが多いと思います。

大手事務所の場合は、突然事務所が無くなるといったようなリスクは少ないのですが、
先ほども申しましたとおり、担当者によって大きく変わりますので、
担当者と面談してから決めるといった条件を付けられても良いかと思います。

なかなか探すのが難しいかも知れませんが、周りに聞き、HPなども調べ、きちんと税理士と面談した上で、ご自分のニーズと合致する税理士を選ぶ必要がありますね。

人に紹介していただいた場合、あまり気が進まなくても、その人との関係があるので、採用してしまうケースを結構みますが、
それが会社にとってプラスになるかどうかはよく考えて決断する必要があります。

紹介していただく方には、断るかもしれない旨をきちんと伝えてからお会いすることをお勧めします。

そして、決して値段だけで選ばないことです。

(月次試算と決算書くらいだけなら、会計ソフトか、先程お話した「free」で十分ご自分で対応出来ます)

ちなみに、財務的、経営的な助言が欲しい場合は
その税理士の得意分野や税理士になるまでの経緯、経験を聞くと同時に、

『(ご自分の)業界、業種においてどんな節税対策があるか』
『在庫量はどうすれば適切に保てるか』
『売掛金の管理の方法』
『金融機関との付き合い方はどうして行ったらよいか(借入量なども含め)』
『(ご自分の)業界、業種において、上手く事業展開していった他社の事例』

などをご質問されて、その回答によって判断されるのが良いと思います。

「こちらをこうすればこの数字が良くなる」「この数字を改善する必要がある」といった回答をされる方は少し考える必要がありますね。

それくらいは、少し見れば誰でも言えるからです。

やはり、具体的な改善策、施策を言ってくれる方にお願いすべきですね。

創業時でしたら「経営革新等支援機関」の認定があるかないかなども一つの選定ポイントですね

皆さんのニーズはそれぞれ違いますから、決して焦らず、納得する税理士を選ぶことです。

ちなみに、税理士でも得意分野は異なります。所得税に強い税理士もおられますし、相続税に強い税理士(普通の税理士は相続の手続きはなかなか行う機会も無く、経験が少ないのです)、資本政策に強い税理士と、様々です。複数を使い分けることも必要だと思います。

セカンドオピニオンを持ってみられるのも良いと思います。

 

 

経営ならば、コンサルタントに依頼するという選択肢もお待ちくださいね

 

 

 

テイクオフパートナーズ代表
MBA
2級知財管理士
2級ファイナンシャルプランナニング技能士

西谷 佳之

 

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

他各種ビジネスセミナー、個別コンサルタント等を賜っております。

過去講演題目(抜粋)

・スモールベンチャーファイナンスのリアル
・ドラマ「陸王」から紐解く 経営ビジョンが叶える会社の生き方
・オープンイノベーション推進におけるクラウドファンディングの活用について
・銀行から融資を受けるポイントとは
・財務分析の勘所
・女性のためのクラウドファンディング
POC手段としてのクラウドファンディング
・クラウドファンディングと社会的インパクト投資
・資金調達ツールとしてクラウドファンディングの使い方
・起業家がクラウドファンディングで出来ること
その他

ご要望、お問い合わせは以下のフォームからお願い致します。

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大阪生まれ 神戸大学大学院経営学研究科修了(MBA) 大学卒業後地方銀行勤務。支店長として約10年 4ヶ店 全ての支店を業績表彰店舗に導くことに成功。その後推進部地域創生室を経験し、大阪大学産学共創本部特任研究員として大学発ベンチャーの創生に携わる。東京にてボードメンバーとしてベンチャー参画し、現在は大阪にて大学発ベンチャーのCFOとし、資本政策や海外子会社設立など経営に参画するとともに、新規商品開発にも関わる。 一方で、中小企業支援をライフワークとし、テイクオフパートナーズを立上げ。銀行での経験やベンチャー経験、MBAの知識をもとに、事業サポートを行う。 クラウドファンディングなどのツールによる直接金融をサポートすることで金融機関融資に頼らない資金調達、創業をアシストする。 また、セミナーなどを通じ起業志向学生をサポートすることで新しい事業創出の一助を担うことを目標としている。

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